こんにちは!
名古屋市天白区の小児矯正専門歯科医院のほりえこども歯科クリニック 堀江将史です。
今日はインビザライン矯正で歯を抜かずに並べることのできる”ワケ”をお話させていただきます。
その秘密は
「歯を削って並べることができるから」
・・・歯を削る?!
そうなんです。インビザライン矯正が”非”抜歯で出来る理由は、歯を削ることができるからなんです。
この削る治療を僕たちは「IPR」と呼んでいます。
IPRとは inter proximal reduction の略です。
隣接間(歯と歯の間)を削合(削る)という意味になります。
ご覧になっている方はびっくりされたかと思いますが、本当に歯を削るんです。
ただむし歯を治療する時みたいに、痛い思いをしてたくさん削るわけではないです。
もちろん麻酔も必要ないですし、時間も数分で終わります。
ポイントは「少しだけ」・「計算して」・「痛くなく」です。
ひとつひとつ解説しますね。
・少しだけ
歯を削る量は0.1mm~0.5mmです。
この量がどれくらいかというと、前歯のエナメル質(1~1.5mm)の2分の1から3分の1程度です。
これをすべての歯に適応すると、片方の顎で最大7mmのスペースを作ることができます。
これは歯1本分のスペースにあたり、つまりは抜歯をする必要性が減ることになります。
ちりも積もれば山となる。
1本の歯を犠牲にするよりは、歯列全体でスペースづくりを負担しましょうという考え方です。
・計算して
クリンチェック(クリンチェックのブログ参照)のシミュレーションで、術前にどの歯をどれくらい削るかを決めます。
この計算を綿密に行うことがインビザライン矯正の成功の秘訣です。
やみくもに歯を削りすぎると、歯の形が変になってしまったり、左右の歯が上手くかみ合わなくなってしまいます。
またインビザラインでは治療途中に何度かクリンチェックを作り直すことがあります。
その際には1度IPRをした歯に対して追加でIPRをする際には注意が必要となります。
合計でで0.5mmを越えないようにIPRを計算してシミュレーションを作る必要があります。
・痛くなく
さきほどお話したように歯を削る量は0.1mm~0.5mmです。
エナメル質には痛覚がないので、この量であれば冷たいものがしみたりすることはありません。
削った歯が虫歯になりやすくなるかという心配もあるかと思いますが、これは論文で否定されています。
以上がIPRのポイントです。ご参考になりましたでしょうか?
IPRに関しては当院で行うインビザラインファーストでは、ほとんど行っておりません。
側方拡大、前方拡大(顎を広げる)を中心に歯を並べることを前提としているためです。
IPRについてご心配事やお悩みがありましたら、無料メール相談でお問合せをいただくか、無料歯並び相談でご来院いただければと思います。
ほりえこども歯科クリニック
堀江将史