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1歳児の歯並びを見るポイントを3つ教えます

  • DR将史のお口育てブログ

さて今日は、ぼくの娘の歯並びについて話をしたいと思う。

 

ぼくの娘は今日で1歳5ヶ月になる。

どんな歯並びかというとこんな感じ。

上の歯↓

下の歯↓

 

パッと見ると下の歯にガタツキがあるように思えるが、この時点ではまったく気にしていない。

お父さんお母さんはこの時点で歯並びを心配して診せに来てくださる。

たいていの場合、ぼくはあまり気にしなくて大丈夫ですとお話をする。

ここで見るべきポイントは下の歯のがたつきではない。

 

 

この時点で、小児・矯正専門歯科医のぼくが見ているポイントは3つだ。

 

①空隙歯列であるか

②正常被蓋であるか

③癖(指吸い、唇咬み、睡眠態癖など)はないか

 

 

 

①の空隙歯列とは何か。

 

歯と歯の間に隙間があれば空隙歯列という。隙が無ければ閉鎖(狭窄)歯列という。

 

要はすきっ歯かどうかだ。

この隙間は霊長空隙(霊長類に見られる隙間)と歯間空隙(霊長空隙以外の隙間)に分けられる。

共にこれから生えてくる大きな永久歯のスペースを確保しているものだ。

すきっ歯はお母さんやお父さんからすると心配になる方もいるが、むしろいい傾向だと考える。

 

うちの娘はどうか。

上には隙間あり。

下はやや狭いが隙間が多少あるということになる。

まあ良しとしよう。

 

②は噛み合わせのことだ。

正常被蓋とは、噛み合わせた時にすべての上の歯が下の歯を外から覆っている状態である。

これとは異なり正常ではない被蓋のひとつに受け口がある。

下の歯が上の歯の前にある状態だ。

ほかには交叉咬合といって噛み合わせた時に左右でかみ合わせがずれているのものもある。

 

うちの娘は1歳になる前は笑ったときに受け口になっていた。

注意深く経過をみていったが、今では自然に正常咬合に戻った。

 

自分の娘が受け口だったときは少し焦るものだ。

しかし、安心材料があったので心配はしていなかった。

 

家族歴(家族に受け口がいない)がないこと、以下の③にも書くように癖がないこと、だ。

何もしなくても勝手に治るわけではない。しっかり問診して診断し経過を追っていくことが大切である。

 

 

③癖(指吸い、唇咬み、睡眠態癖など)はないか

指吸は、出っ歯や交叉咬合の原因になりうる。

唇咬みは出っ歯の原因になりうる。

 

 

幸いにもぼくの娘はしていない。しかし、うつ伏せで寝る癖がある。

顔の同じ面をずっと床につけていないかを気にしている。

歯列がゆがんで、噛み合わせに影響がでることがあるからだ。

うつぶせ寝はそれ以外にも乳幼児突然死症候群のリスクにもなる。

寝る前に気付いたら仰向けになるように転がすようにしている。

 

また指吸は3、4歳くらいまでには辞められるといいと話すが、なかなか簡単にやめられるものではない。

いろいろな苦いネイルなどアイテムもあるが、小さい子にはあまり効かない。

根本は子ども本人の気持ち、お母さんの気持ちにあるように思う。

 

指を引っこ抜いてやめろという言葉などは決して言わないようにする。お母さんと子どもにストレスを与えるだけだ。

もしやめられなくても、大丈夫。一緒にできることを考えていければいいのである。

それが最終的に矯正が必要になろうと、とことんまで本人お母さんに寄り添う。それが大切だ。

 

 

以上が小児矯正専門歯科医のぼくが1歳児の歯並びを見るポイントの3つである。

各年齢において診るポイントは異なってくる。

 

心配なことがあればぜひ相談ください。

 

ほりえこども歯科クリニック

堀江将史

 

 

 

 

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